入会案内
【入会について】
入会は随時受け付けております。見学は稽古時間にご来場いただければ自由にできます。事前連絡は不要ですので、カレンダーで確認の上、直接道場へお越しください。なお、お問い合わせはメールにて受け付けています。
会費は 月額 5,000円 です 。
その他稽古日程等の詳細は、それぞれの道場にて異なりますので、各道場及び傘下道場へお問い合わせください。
なお、当会への入会金は 「無料」 ですが、昇級・昇段審査を受ける際に、「(公財)合気会」への入会金が必要となります。
心身共に稽古に支障がなければ、どなたでも入門可能です。特に運動等の経験は問いません。はじめての方でも一から指導致します。体力に自信のない方については、会員の年齢も体力も様々ですから、各自の体調に合わせて稽古の途中でも休憩をとることは自由です。
また、皆さん仕事や学業がありますから、稽古を休まれるのも遅刻や早退をされるのも一向に構いません。武道の稽古は一朝一夕に成るものではありません。各自のペースで細く長く稽古を続けることが一番ですので、無理をされずに稽古に参加できる時間にお越しください。
【見学について】
見学は自由にできますので、直接各道場へお越しください。
行事等で稽古の予定が変更になる場合がありますので、カレンダーで確認、若しくは事前にご連絡いただき、稽古日時をあらかじめご確認ください。
稽古を見学していただいた上で、「やりたい」「続けられそうだ」と思われましたら入会の手続きをしていただきます。なお、当方より入会を無理に勧めるようなことはありませんし、見学したからといって入会しなければならないということもありません。
見学の際に動きやすい服装でお越しいただくと、体験することもできます。
無理な勧誘は一切行いませんので、お気軽にお越しください。
【当会の合気道について】
当会の合気道は、宮崎合気道会グループ代表の高橋暁師範が、(公財)合気会本部及び合気道小林道場の小林保雄師範より学び、その後、ドイツ等の海外指導経験を踏まえて練り上げた合気道を教授します。
また、岩間流合気道の齋藤守弘師範から伝わる伝統的な武器術の技も豊富です。武器術は高段者を中心に学ぶことになります。
合気道はたいへん奥が深く、健康づくりにたいへん有意義なため、生涯にわたって学ぶことができます。
合気道は一生の財産になります。
ぜひ、ご自身のペースで稽古に参加してください。
【お問い合わせ先】
宮崎合気道会 高橋 暁
住所:宮崎市生目台東1-19-4
TEL: 0985 - 53 - 0907
Mail:miyazakiaikidokai@yahoo.co.jp
四段審査論文集
※会員の感想です。入会の参考にされてください。
「合気道で得たもの」 日高 正史
今から十五年ほど前、ビデオにて塩田剛三先生の映像を見て、感動したことを昨日のように覚えています。体術は高校生の頃少しかじっていましたが、合気道なるものは初めてでありました。身長154センチ、体重46キロと非常に小柄な体格ながら、身長2メートル弱、体重100キロ以上の人間をクモを押しつぶすように、いとも簡単に合気にて制していました。確か、ロバート・ケネディ氏のSPの一人だと思われます。そして、この日から人生の目標が合気を得ることになったのです。
合気道に入会したのが、五十四歳の時。四年で初段を取り、弐段、参段と現在に至ります。型を覚え、理合を認識し、真理の追究となるのですが、未だ至りません。
私の考える合気とは、強さの中にあるのではなく、弱さの中にこそある強さ、柔らかさだと考えております。強さと弱さの対比ではなく、弱さの中にある秘められた、目には見えぬものだと考えております。
子供の頃、手足の不自由な人の畏敬にも似た強さを感じた私は、己の弱さを自覚したものでした。胸を張り、肩を怒らせて集団にて歩いている人には恐怖心を感じることもなく、弱者である人の内にある強さに憧れを感じたものでした。この体験が、今の合気に繋がったと思われます。
合気には定義がなく、原理があると言われますが、その原理にも団体、流派、個人によって少なからず違っているなと思われます。 これからも、己の想うところの合気を追求していくしかないと信じております。皆様方のご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
「初心者の指導法」 松元 麻美
合気道は、老若男女、いつでも誰でも始めることができるものである。ゆったりとした円運動をイメージするだろう。しかし、実際は、日常生活や学校体育などで取り組む現代スポーツにはない動きを伴う全身運動である。そのため、初心者が合気道に取り組むとき、指導するうえで以下の3点に注意して指導を行いたい。
1.安全の確保
何をおいても注意すべきことは、稽古中の安全を確保することである。安全を確保するためには、まず、受身の習熟である。日常生活の中で受身をするときのように転ぶことはまずなく、誰しも最初は転ぶことに抵抗があり、恐怖心がある。最初は、後ろ反転受身の稽古から行い、しゃがんだ低い姿勢からお尻をつき、背中を丸めてへそを見ながら転ぶことを身に着けさせる。特に、へそを見ながら転ぶことを意識させ、頭を打たないように習慣づけたい。背中を丸めて転ぶことに慣れてきたら後方回転受身、後方回転受身に慣れてきたら前方回転受身というように、段階を踏んで少しずつ転ぶことに対する恐怖心を取り除きながら稽古していけるようにしたい。
また、周囲の安全の確保も指導する側が注意する点であると考えられる。初心者は個人の稽古に集中するあまり、周囲の人との距離などがつかめなかったり、受身の稽古でも方向が一定しなかったりすることも多い。人や壁などにぶつかって怪我をすることがないように、しっかりと見守りをする必要がある。技の稽古においても、初心者が受け、取りどちらの場合でも、投げ技の後の受身のスペースがあるか、正しい受身の姿勢になっているかなどを指導者側が丁寧に確認しながら稽古をしなければならない。
2.運動量の確保と調整
合気道を始める理由は様々であるが、運動不足の解消やダイエットなどが理由である人も多いものと考えられる。合気道の動きはゆったりとした円運動で、見た目には激しい運動には見えないが、実際の運動強度は高いものである。特に受身は全身を使うため、思っている以上に体力を要する。初心者との稽古を行う中で、受身の稽古ばかりにならないよう、並行して基本動作(体捌きや打ち方など)の稽古を行い、適度な運動量になるようにする。受身の稽古ばかり多くなると大変疲れるし、基本動作の稽古ばかりになると運動量が少なく感じられる。受身と基本動作の稽古を交互に行う、基本動作を利用した簡単な技の中で受身の稽古をするなどして、気分を変えながら稽古に取り組み、汗をかいて爽快感を感じられる程度の運動量を確保できるようにしたい。
3.「楽しい」気持ち
合気道を始めたばかりの頃は、慣れない動きや言葉が多いため、「できない」「覚えられない」という気持ちが生まれやすい。そのような中で長く合気道を続けていただくためには、「稽古が楽しい」と思っていただけるようにすることが大切である。初心者であるからといって、受身や基本動作の稽古ばかりでは飽きてしまう。また、同じ人ばかりがずっと指導をしていると、他の稽古者とのコミュニケーションの場が少なくなり、孤立感を感じたりすることもありえることである。そこで、受身や基本動作の稽古の時でも、他の稽古者が相手を変えるときに指導者が入れ替わるなどして、同じ人と1対1での稽古にならないように気をつけたい。また、ある程度の段階で、基本動作を使った簡単な技を稽古しながら他の稽古者の中に混ざって稽古をする時間を設け、早い段階で多くの方とコミュニケーションがとれるようにしたい。その中で様々な技に触れ、他の稽古者との会話が弾むなどして「稽古が楽しい」と感じてもらえるようにしたい。
初心者の指導を行う上での注意点を上記の通り3点挙げたが、自分自身が指導する際に、この3点がきちんとできているかというと、まだ不十分な点が多いと感じている。これから、多くの方に合気道を長く続けていただくために、今後より精進し、上記3点を意識した丁寧な指導が行えるようにしていきたいと考えている。
「初心者の稽古法」 大塚 厚子
初心者はまず前後の受身を単独稽古しますが、初めての人は恐怖感があったり、柔道のそれとも違うので、習得するのはなかなか困難です。肩から腰への対角線で回れるようになるまで、手本を示したり、コツを教えて、苦手意識を持たせないように指導する必要があります。受身は技の中で出来なくては意味が無いので、基本技での受身を覚えてもらいますが、慣れる事が目的なので、取りは受身の動作を確認しながら技を掛けます。自分の経験からも、受身がとれるようになって初めて技の稽古が成立するとさえ思うので、繰り返し、時間を掛けて上手くなっていただきたいと思います。
次に攻撃の仕方を覚える事も重要です。腕だけを振ったり、お尻が残りがちなので、姿勢を整え、腹で攻撃する事が出来るようになるのが目標です。攻撃や受身は難しいので、初心者は流れを覚えるのが大事です。これは基本技についても同じです。姿勢も動きも、日常生活では経験することが無いので、手本を良く見て、模倣するしかありません。従って手本を見せる人は、基本通りに技を掛け、受けをする時は初心者を導きながら、技を作る事に徹します。
有段者には自分なりの形や癖がありますが、初心者の相手をする時は、誰から技を掛けられても同じ技だとわからなければなりません。技の名前と一連の流れ、用語を覚えてもらう為に、相手をする人達は言葉と動作の関係を同じにします。事前に先生の指導を受け、意向を確認し不一致が無いようにする事が重要だと思います。
形に忠実な稽古を繰り返す中で、基本技に含まれる要素が総ての技の要素である事、簡単だから基本技とされているのでは無い事を知ってもらい、目的の違いがあっても、それぞれに合気道を楽しんで欲しいものです。
「合気道の稽古で得たもの」 鬼塚 直行
入会してから15年になろうとしています。合気道の稽古を通じてよく感じることは生活に張りがあることと、何事にも前向きに考えるようになったことです。
丁度、14年前の今頃、職場の階段を4階まで上りきるころには息が上がってしまうことがしばしばあり、何か運動をしないとこのまま年を取ってなにもできなくなるのではないかと、体力に不安を感じ始めていました。始めるなら武道がいい、強くなれるし、健康も維持できる。その頃、よく通う食堂のレジの下に貼ってあった、合気道会員募集という広告を目にしました。もともと武道に興味があったこともあり、これならできそうという気がして、さっそく電話したところ、その道場は不在でした。電話帳で他の道場に片っ端から電話したところで現在の道場につながり、さっそく見学をして、入会することとなりました。
稽古は、準備運動を入れて1時間30分。慣れない動きで背筋が痛くなり、続けていくことができるのかなと思いました。始めて2か月たったころ、先生から7級の審査を勧められ、その時、級と段位があることを知りました。
「取り」と「受け」の形、聞いたことのない技の名称にとまどいながら稽古をしました。7級をいただいたときの感激は忘れません。やればできるのだと思いました。それからは、合気道の稽古が中心に生活が回り始めたような気がしています。大きなけがもなく、本当に楽しく一所懸命、稽古に励みました。特に家での柔軟体操は毎日欠かしません。職場でいやなことがあったり、気持ちが沈んでいる時でも、稽古をしている間は忘れることができます。稽古の後は爽快感と充実感で、くよくよせず頑張ろう、とやる気が出てくる繰り返しです。平成15年7月初段をいただいたときは家族でもお祝いをしてくれました。
このように合気道で培った生活習慣や前向きな気の持ち方が、フルマラソンの完走や電気関係の国家試験(職業関連)の合格につながったと思っています。こんな素晴らしい武道にめぐりあえたことを幸運に思い、指導いただいた先生、諸先輩、会員の方々に心から感謝したいと思います。今後とも微力ながら合気道の発展に貢献していきたいと思います。
【合気の道とは】
私達は、『合気の理法の修練による人間形成の道である』と定義し、合気の道を提唱しています。
合気道は、武士道の伝統に由来する日本で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化で、心技体を一体として鍛えることで頭脳・運動能力・体力を向上させ、さらには人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、人間完成を目指した道です。
【合気の理法】
それでは合気の理法とはいかなるものでしょうか。
合気道開祖植芝盛平先生は、「キリスト教では右の頬をぶたれたら、左の頬を差し出しなさいと教えているが、合気道では、右の頬を打ってくれば、それを未然に察知し打たせないことで、自分も被害を受けずに相手に罪を犯させない」と説かれ、本当の意味での『和』について諭されています。
また、二代目道主植芝吉祥丸先生は書籍の中で、合気道の目的について、「コマが回る状態に例えていう『澄み切りの境地』を求めるのが合気道の目的」だと述べられています。
この「澄み切りの境地」は、「明鏡止水」との別表現があり、「曇りのない鏡と静かな水。なんのわだかまりもなく、澄みきって静かな心の状態」(出典は荘子)のことで、「心の鏡を磨ききって、相手の心の動きが分かる境地」と言えます。
それでは、「澄み切りの境地」に至ればどうなるのでしょうか。
「敵の攻撃が未然に察知でき、その攻撃を未発に終わらせることが可能になる」ということです。これは、武術に限らず、社会生活上のすべてにおいて応用可能で、さらには国家間の争いなどにも応用できる有益な術理です。
「雲晴れてのちに光るとおもうなよ もとより空の有明の月」 夢窓国師
「稽古とて ほかに求むる道もなし 心の塵をはらうばかりぞ」 示現流の言葉
合気とは、宗教的悟りと共通する高さと深さを持った日本武道の極意だと言えます。
【合気道の精神】
「合気とは愛なり。天地の心を以って我が心とし、万有愛護の大精神を以って自己の使命を完遂することこそ武の道であらねばならぬ。合氣とは自己に打ち克ち敵をして戦う心無からしむ、否、敵そのものを無くする絶対的自己完成の道なり、而して武技は天の理法を体に移し霊肉一体の至上境に至るの業であり、道程である」
この合気道の精神を別表現すれば、無刀流を開いた山岡鉄舟先生の師である山岡静山先生の言葉が理解しやすいと考えます。
『およそ人に勝たんと欲せば、すべからく先ず徳をおのれに修むべし、徳勝って而して敵自ずから屈す、これを真勝となす 』 山岡静山
「人に勝とうと思うならば、先ず『自分に徳を身に付けなければならぬ。徳がまされば敵は自然に降参する』。本当の勝ちとはそのようなものなのだよ」と言っているのだと思います。山岡鉄舟先生の無刀流は、結局、この言葉に行きつくのではないでしょうか。
合気道の理想とする人間性は「至誠」です。合気道とは、人間完成を目指す道であり、開祖植芝盛平翁は、この思いを「合気道の精神」の中に込められました。先ほどの山岡静山先生の言葉と同じことを言っているのだと思います。
【宮崎合気道会フィロソフィー】
合気道指導を担う私達は、人間性と専門性の向上に努めるとともに、倫理観に裏付けられた知性と技術を備え、豊かな感性と愛情を持って会員一人一人に関わらなくてはなりません。このため、宮崎市合気道連盟フィロソフィーを掲げて、会員の皆さんが健康、安全で情緒の安定できる環境づくりを目指しています。
『理念』
「一人でも多くの人に合気道を‥」
『指導者指針』
「時を守り、場を清め、礼を正す」